メロウの日記

音楽家の端くれです

クオリティー

正直、時給っていう価値観は良くないよね。

拘束時間を対価に金がもらえるなんて、俺たちみたく、求められるレベルの更に120%の価値を生み出しながらも生活に困窮してるキングオブブラック企業勤務者から言わせてもらうとちょっと羨ましい話であって。

20代の頃はガムシャラに働きました。「二度寝で失う物は多い。その最たる物は自信だ。起きろ!」と殴り書いた半紙を壁に貼っていた時期もありました。今の本職が趣味だった頃を思い起こし、今の自分がメシを食えてる理由を過去に見出せば、あの頃は文字通り「寝食惜しんで働く」日々を送っておりました。バイトは極限まで手を抜いたけど。

何が今の自分を生かせてくれるかなんて本当にわからないもので、だから全て計算ずくな多くのブロガーやらユーチューバーやらには正直、違和感しか感じない。その計算はきっとどこかで破綻すると思ってしまうのは計算が苦手で行き当たりばったりに生きてきた自分の負け惜しみでしょうか。あ、chikirinさんは尊敬してます。

当たり前のように身体も心も壊しました。そんなものです。リゲインのCMで「24時間働けますか?」が合い言葉になっていたのも遥か昔。今のこんな日本の経済状態で24時間働いたら間違いなく死にますよ。でも親世代って平気でその価値観を押し付けて来るから大変。

働いて働いて、死にものぐるいで働いて、その死にものぐるいが功を奏してどんな凡人でもマイホームを建てられたのが10年前までの価値観だとして、死に物狂いの努力とか費やした時間とか全てをあっさりと切り捨てられてしまうのが、生きる上で決して避けて通れない「マーケット」というやつの本来の姿なんですよね。

日本という国に守られてるうちはね、死に物狂いが認められてそれに守ってももらえたかもしれないけれども、ちょっとここ数年はそんな状況じゃない。だから、負けない事より、投げ出さない事より、逃げ出さない事より、信じ抜く事より、休息が一番大事。

ちゃんと休んで、信じる道を邁進して、クオリティーを高める努力を怠らない。それしかないんです。クオリティーって、客観的なようで主観的なものだから、主観的な価値を独りよがりで掘り下げ続ける事にだけは手を抜かないようにしたいものです。